ウィザー日記 改め ホビー日記

徒然と趣味のことを綴る雑書

【RQGハウスルール】シーンチャレンジ

シーンチャレンジは、一連の問題解決のソリューションとして、いくつかの判定をパッケージ化し、それを上手く解決できたか否かを短時間で判定するための判定処理のハウスルールである。

 

▼シーンチャレンジの準備

  • まず、ゲームマスターは問題解決に必要となる各種判定をリストアップする。
  • 次に冒険者のうち1名だけが挑戦すれば良いのか(その場合誰でも良いのか)、それとも冒険者全員が挑戦する必要があるのか、各判定ごとに対象者を決め、進行表を作成する
  • シーンチャレンジの成否結果、どのようにストーリー進行に変化が現れるかを決める

 

▼シーンチャレンジ

  • シーンチャレンジ進行表を公開し、プレイヤーに成否結果について目安を共有する
  • 代表者1名が挑戦する判定については、どの冒険者が代表となって挑戦するかプレイヤーが相談して決定する(判定前ならば変更可)
  • 進行表に従って判定を行い、判定結果に応じて結果ポイントを記録する。判定は成功段階ごとにポイント化される;クリティカル成功は5点、スペシャル成功は3点、通常成功は1点、通常失敗は-1点、ファンブルは-5点
  • シーンチャレンジの全ての判定結果を合計したものが最終結果となる。
  • 終結果がプラス値ならは問題解決に成功し、ちょうど0ならば失敗ではないギリギリの成功となり、マイナス値ならば挑戦は失敗したことになる。

 

■シーンチャレンジの準備例
たとえば、牛の略奪を行うため、少し離れた氏族を狙うというシーンを設計してみよう。
コリマー部族のエンヒル氏族に属する冒険者のうち一人が発起人となり、氏族長の許しを得て、賛同者を募り、遠く離れたマラニ部族のライサング氏族まで旅し、戦闘を避けて密かに牛を盗み、追跡者を振り切り、帰路途中に牛の目減りを防ぎながら、無事帰還する、という流れを想定する。

(1)発起人となる冒険者が氏族長に牛の略奪行の許しを得る
・忠誠(氏族または氏族長)パッション、代表者1名の判定(発起人限定)

(2)発起人となる冒険者は氏族内の若者たちに牛の略奪行への参加を呼びかける
・雄弁技能または憎悪(ライサング氏族)、代表者1名の判定(発起人限定)

(3)発起人は略奪の成功を願いオーランス神に供物として牛を捧げる
・礼拝(オーランス)技能、代表者1名の判定(発起人限定)
※しかるべき日に行うので+30%ボーナス

(4)標的と定めた略奪先へ一行を迷わず引率する
・知識(地域)、代表者1名の判定

(5)道中揉め事を起こさずに同行者を率いる
・ヒョルトの民の習慣技能、代表者1名の判定

(6)目的地に着いたら隠れながら略奪の機会をうかがう
・隠れる技能または視覚技能、参加冒険者の全員が判定
※暗闇に乗じる場合、隠れる+30%/視覚-30%

(7)巡回の目を盗み放牧されている牛をすみやかにまとめる
・農場技能または放牧技能、参加冒険者の全員が判定

(8)追ってきた追跡者と戦わないようにすみやかに撤収を指揮
・戦争技能または雄弁技能、代表者1名の判定

(9)帰還する途中で通る他氏族に牛を巻き上げられないようにうまく立ち回る
・取り引き技能または雄弁技能、代表者の判定

成否結果の目安
+10以上:人々が語るくらい豪快な略奪、並外れた成功は評判+1D6%、ハイド1D3相当の家畜を得る
+5以上:非常に上手い略奪、氏族の中で信頼を高め評判+1D3%、ハイド1相当の家畜を得る
+1~4:まあまあの略奪、略奪に加わった仲間が皆が宴会で君を褒めたたえ評判+1%
ちょうど0:苦労の割には実入りが少なかったが、無事に略奪行を終えたことに安堵する
-1~-4:略奪行に参加した同行者が捕らえられたり、途中で誰かを怪我させてしまう不始末
-5以下:かなりの不始末、捕らえられた同行者を開放する身代金などで出費がたさむ
-10以下:ありえない不始末、氏族間の抗争を生むような事件に発展する

 

■シーンチャレンジの実施例
雷鳴轟かすオーランスの農夫、冒険者オーランスの農夫、オデイラの狩人の3名の冒険者が牛の略奪を企てている。
発起人は冒険者オーランスの農夫が務めることにした。

(1)忠誠(氏族または氏族長)パッション→通常成功(+1点)
(2)雄弁技能→スペシャル成功(+3点)
(3)礼拝(オーランス)技能→スペシャル成功(+3点)
(4)知識(地域)→ファンブル(-5点)
(5)ヒョルトの民の習慣技能→通常失敗(-1点)
(6)視覚技能→通常成功1と通常失敗2(-1点)
(7)農場技能→通常成功2と通常失敗1(+1点)
(8)雄弁技能→スペシャル成功(+3点)
(9)雄弁技能→通常成功(+1点)

結果としては+5点、非常に上手い略奪となる。結果が出てから、その流れで一部をピックアップしてロールプレイを行うなどして楽しむことにした(この場合はスペシャル成功やファンブルが起きた場面がどうだったのか、という楽しみ方だろうか)