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[慣習解説] 牛泥棒・家畜の略奪行(キャトル・レイド)

[慣習解説] 牛泥棒・家畜の略奪行(キャトル・レイド)

牛泥棒とも呼ばれる行為。財産を目的としたオーランス人の慣習行為。

本来は暴力を避けて成し遂げることが望ましいが、不運な失敗はしばしば暴力沙汰に発展し、しばしば報復に繋がる。

 

牛泥棒、家畜の略奪行は海の季節後半から火の季節、畑仕事が暇になり男衆の手が空き出す頃に行われる。

戦の氏族にとっては生活の糧であり、平和の氏族であっても普通に行われることである。

 

しばしば、若い男衆が気概を見せつけるために発起人となる。発起人は氏族の長に許可を求めるのが習わしである。族長は、友好的な同盟氏族との関係維持や、略奪行が紛争に発展する危険性が高いと判断した場合、許可しない。

しかし、その場合は「遠くの従兄弟を訪ねに行く」とか「馬を買いに市場に行く」ということは許可する。

 

発起人は槍集めとして、仲間を募る。

オーランス神へ供物を捧げ、略奪行の成功を祈願する。

略奪行で多くの富を持ち帰った場合、その後に起こるであろう紛争で必要になる身代金や賠償金のため、族長にも分け前が支払われる。

 

オーランス神の武勲を真似る立派な行いであり、巧みに略奪行を率いたものは尊敬を集める。

オーランス人にとって、放牧に出されている家畜は地面に落ちている自然の恵みであり、それを拾ってくることは犯罪ではない。

家畜の略奪行は氏族の若い男衆が行う軍事訓練の意味合いもあるが、富の獲得に主眼が置かれ、実際に武器を交える戦闘は避けるのが一般的である。

 

遠くの氏族を略奪しにいった場合、途中で他の氏族のテリトリーを通過する必要がある。略奪行で得た家畜の一部は、通行料として寄進する習わしがある。このため、遠くの氏族を狙った略奪は出費も多くなるため、見あった収入のために大型化することが多い。