ウィザー日記 改め ホビー日記

徒然と趣味のことを綴る雑書

ドラゴン・パスの衣食住事情

ルーンクエスト(RQG)の背景世界である「グローランサ」について、イメージしやすいように紹介してみよう。

 

衣類について概論

 グローランサの衣服は文化の多様性を反映しています。着ている衣服を見れば、所属している共同体、生活水準が推測できるほどです。

一般的に、男性はベルト付きの長いチュニック、または短いチュニックとスカートを着用することがよくあります。女性は通常、チュニックと巻きスカートを着用します。

 冬の間は、外套やローブ、ズボンが暖かさを提供します。夏場は、男性はチュニックを着ずに出かけることもあります。

 ドラゴンパスのほとんどの人はヌードに文化的なタブーを持っていませんが、一部の文化はこれに例外であり、他の文化は社会的地位に基づいて衣服のスタイルを強制します。

チュニックを着た男性



生活水準と衣服

 以下は生活水準ごとの衣服についてガイドラインです。

  • 困窮(Destitute):衣服はボロボロで、つぎはぎで古く、取り返しがつかないくらい汚れている可能性が高く、明らかに修繕やメンテが必要と思われる状態です。間に合わせで作られたものかもしれません。
  • 貧乏(Poor):服は地味で、よく修繕されているお下がりです。替えの衣服が無いことも多く、どこでも同じ服を着ています。可能な限り寒い季節に重ね着します。本人に合わせて仕立てられたものではないことが多く、フィット感が悪く、安物を着ているでしょう。
  • 自由民(Free):衣類はまともで見栄えがよく、お下がりと新しい服が混在している可能性があります。継ぎが当てられている古着であっても、快適に着れるようにフィットしたものを大切にしています。
  • 貴族(Noble):貴族のワードローブは豊富で、さまざまな社会的状況や実用性に合った衣装が含まれています。高品質で高価、そしてスタイリッシュで、優れた素材でよくできているか、絹など薄く軽やかで華やかなものが多い。高貴な人のために特別に仕立てられているので、すべて完璧にフィットしているでしょう。
  • 小王(Petty King):貴族と同様ですが、衣服、宝石、その他のアクセサリーは、さらに上質で価値の高いものです。

 

地域と衣服

 多くの農耕民族にとって、衣服は頑丈で弾力性があり、アウトドアライフの厳しさに耐えられるように実用的なデザインされている傾向があります。ウールとレザーはよく選択される素材であり、ほとんどが染色されず元の素材色を保持しています。

 都市生活者にとっては染料や装飾品が当たり前ですが、染料にも安価なものと高価なものがあります。赤、オレンジ、青、黄、緑、茶色、灰色、または黒に染められた衣服は無染色のものより高価です。紫や深紅などのエキゾチックな色は、非常に高価です。

 ルナー帝国では、階級、職業、地位に応じて、何を買って何を着ていいのかが法律で定められています。これは、素材や色だけでなく、衣服のスタイルや長さも定められています。

 エスロリア人は、可能な限り最も贅沢で美しいデザインに誇りを持っており、常に他のものよりも素晴らしいものを作り、ライバルや他の文化の人々に彼らの力と富を示すよう努めています。ドラゴン・パスにおいて「最高級の衣服」といえば、エスロリアのものを指すと考えていいでしょう。

カフタン(Kaftan):この長袖のローブは通常足首まで届き、通常はコートやオーバードレスとして着用される

カフタン(Kaftan)を着た女性

 

食事について概論

惣菜は、パブ、旅館、キャラバンサライ(隊商宿)、屋台で販売されています。一部の施設では、熱源で食品を暖かく保つ鍋用の開口部を備えたカウンタートップがある場合があります。キャラバンサライは通常、朝と夜の食事を準備します。

農村などでは、食事は自炊するものとなります。

食べ物

串に刺して調理した食べ物は世界中で人気があります。
平らな揚げ麺麭はソースをかけた食事を巻いて供されます。

鶏肉、羊肉、豚肉が最も一般的な肉です。牛肉(牛、バイソン、ハイラーマ、インパラ、セーブルアンテロープ)は、主に宗教儀式で食べられます。プラックス人だけが常食としてモック・ポーク(ハード・マンの別名)を食べます。
サケ、マス、ウナギ、ナマズチョウザメ、スズキなどの魚は、沿岸地域や河川地域で一般的です。

穀物としては、栽培地域が多いアイコーン麦、痩せた土地でも収穫できるエンマー麦、エスロリア産の美味しい小麦、ペローリア産の大麦、七母神教団が広めているトウモロコシ、などが麺麭や粥として食べられています。

いろいろな食事
飲み物

エールとワインは、儀式と社交生活の両方で重要な役割を果たします。

エールは大麦やその他の穀物から醸造され、食事の代わりになることもあります。

ワインは地元で栽培される雑多な葡萄から作られる無銘のものは安価だが、エールよりは値が張る。サーター南部で作られるコリマー部族のクリアワインは最も有名で、その淡さと優れた味で知られています。

サーターやターシュでは林檎、梨、葡萄から搾った季節のジュースも飲まれています。エスロリアを含む聖王国ではオレンジやレモンなどの柑橘類のジュースが人気だが、赤ワインと混ぜて飲まれることが多いです。

他にも、プラックスやグレイズランドで親しまれる発酵乳クミス、貴重で高価な蜂蜜種、ルナー帝国では人気があるペローリアのライスワイン、発酵した林檎ジュースを冬場凍結させて酒精を濃縮したイノーラ産のアップルジャック、ファイアウィードから煎じたお茶なども飲まれています。

多くの飲み物の貯蔵と運搬には、陶器のアンフォラが用いられます。

アンフォラ(amphora)

住居の概論

住居は雨風をしのぐための施設であり、社会的地位に応じて役割を果たす為の場です。
住居を構えるためにはその土地の共同体に受け入れられる必用があります。都市ならば市民としての資格を満たしたり、部族や氏族の一員として証を立てたり、大地の神殿に貢献するなど、その土地に合わせた方法が必要となります。

土地の所有

そもそもグローランサにおける「土地」とは大地女神アーナールダそのひとに他ならず、土地の所有権は大地女神のカルトに由来します。

サーターではアーナールダは土地の管理はオーランスに任せていますが、権限は残っています。土地の管理は部族や氏族、あるいは大地の寺院が行っており、それらの承認なしには土地を手に入れることはできません。

都市部では、宿屋や下宿に一時的に滞在する者、不法に廃屋に滞在する者、市民が所有する住居を借りている者など多くの住人がいますが、都市に住居を所有している「市民」は限られています。

生活水準と住居

住居もまた生活水準や社会的地位に応じてさまざまです。

  • 困窮水準の場合、風雨から身を守るための避難所(Shelter)が住居となる。通常は木と乾燥した泥で作られているが、木、柴、粘土など手軽に入手できる素材が用いられる。
  • 貧乏な生活水準の者は、もう少しましな住居として小屋(Hut)に住む。借家人、自給自足の貧農、労働者などが該当するだろう。小家族がなんとか暮らしていける程度の広さだが、部屋は分割されておらず1つの部屋だけで構成される。中央には焚火台があることが多い。木や柴、粘土や石など用いて作られ、床はたいてい土で、干し草が撒かれている程度。
  • 自由民の農夫が住む住居は、大工や石工など専門的な職人が建築する家に住んでいる。丈夫な木材で骨組みを作り、泥レンガ、編み枝、漆喰、石など、その地域で入手できる建材で覆われている。一般的には8名程度、農場を営む兄弟夫婦や、親子夫婦が暮らせるが、部屋数は4室程度。