ルーンクエスト最新版「RuneQuest roleplaying in Glorantha」というTRPGがあります。(Twitterなんかでは、RQGと省略表記されてます)
グローバルに見てもプレイヤー人口やシェア的にはマイナータイトルではありますが、「Call of Cthulhu RPG/新クトゥルフ神話TRPG」を作っているCHAOSIUM社の製品です。
日本語版のクイックスタートも無償公開されているくらい、日本国内でも根強いファン層を持っているようです。
そしてついに、日本語版のスターターセットも発売されました。
かなりクセの強いTRPGタイトルですが、どんな楽しみ方があるのか?という視点で今回は解説してみましょう。
異世界グローランサを体感する
グローランサは独創的なファンタジー世界であり、グローランサを舞台にして遊ぶだけでも楽しいです。
グローランサは英雄と神々が住む神話世界、祈祷師と精霊が邂逅する精霊世界、そして様々な勢力が争い戦う剣と魔法の世界です。氏族や部族のために剣を手にして戦う戦士や自由民たち、守護神に代わり仇敵に戦いを挑む聖戦士や司祭者たち、過去の怨恨を乗り越えて同盟者を束ねる交渉者や解放者たち、様々な形で刺激的な冒険が待っています。
情熱/パッションと向き合う
RQGの冒険者は、それぞれが「憎悪」や「忠誠」などの感情や想いをパッションという特性値として持っています。そう、プレイヤーの想いと、キャラクターの想いは異なるのです。
キャラクターのパッションの暴走に引きまわされる遊び方もあれば、相反するパッションの葛藤をロールプレイのフレーバーとする遊び方もあります。
危険な戦闘に身を投じる
RQGは戦闘システムがデッドリーなため、互角の腕前の戦士が正面から斬りあえば、運に味方された側が生き残るくらいリスクがあります。
そんなシステムなのでルールブック内では「戦闘はできるだけ避けよう」と記されていますが、大抵のシナリオは戦闘シーンがてんこ盛りですw
実際には精霊魔法のよるバフやデバフ、パッションを奮い立たせることによる技能値へのセルフバフ、必殺技要素のルーン魔法、など様々な要素で戦況を優位に傾ける余地は多くあります。
他にも「兵数は暴力」や「各個撃破は重要」など、リアルな戦術が反映されるリアリティの高いゲームシステムも、魅力といえるでしょう。
冒険者の物語を綴る
RQGの冒険者は一流のプロフェッショナルとして送り出されます。既に一流の技能の持ち主なので、能力的な成長は緩やかになりがちです。
では、冒険者の成長を楽しめないのか? その答えは否です。
冒険者はその行いによって「知名度」を高めていきます。武勲だけでなく、印象的な偉業は人々の耳に届くことになるます。
調停者として、解放者として、指導者として、治癒者として、破壊者として、殺戮者として、決闘者として、名軍師として、愚将として、善悪ではなく偉業を成しゆく者として。
その積み重ねは、一人一人の冒険者だけの物語としてキャラクターシートにも記されていくでしょう。これは単なる技能値の向上以上に感慨深く印象的なキャラクターとしてあなたの記憶に残り続けることでしょう。