ウィザー日記 改め ホビー日記

徒然と趣味のことを綴る雑書

ルーンクエストのアップデート、3版からRQGへ

ルーンクエストの翻訳国内流通、過去に3版ルーンクエストホビージャパンが行い、現在は4版/RQGをFrogGamesによって実施されています。
最新版の翻訳出版はスターターセットまでしか行われていないため、以前の3版ルールに言及される方が多い様子。そこで、ちょっと情報のアップデートをまとめてみました。

冒険者の創造

社会レベル:未開/遊牧/封建/君主のレベル分けは3版のみ。

能力値:7種類の能力値のうち6種類は共通。3版は【外見/APP】だったものは、4版/RQGでは【魅力/CHA】となっています。

魔力ポイント/マジックポイント:3版では1時間ごとに回復しましたが、4版/RQGでは6時間ごとに回復となります。

疲労ポイント:3版ではありましたが、4版/RQGでは疲労ポイントのルールはありません

耐久力ポイント:算出の方法が異なります。4版/RQGでは小型生物は高めに、大型生物は低め

ストライクランク修正値:DEXとSIZからの算出表は別物になっています

技能分野修正値:3版は1%単位で修正値を算出しましたが、4版/RQGでは対応表を見て5%単位で適用されます。

職業設定表:3版は職業別の人口分布を反映したため、貴族や戦士の出身者は貴重でした。4版/RQGでは職業別の人口分布とは関係が無い職業表を用いますし、ロールせずに冒険者向けの出身職業を選択することもできます。

 

ゲームシステム

訓練/研究:3版は1時間単位で訓練や研究に要する時間を管理しましたが、4版/RQGでは1季節単位で管理しています。

ダメージ:3版は近接戦と発射武器では別々の部位決定表がありましたが、4版/RQGでは近接戦と発射武器で1つの部位決定表を共有しています。

四肢の切断や不具化:3版は部位HPの2倍で発生しましたが、4版/RQGでは3倍で発生になっています。

自然の治癒:3版はどんなキャラクターも回復レートは一律でしたが、4版/RQGではCONの高さによってレートが異なります。

重量/ENC:3版は疲労ポイントに対するペナルティに直結していたため、重量の変化は都度影響が生じました。4版/RQGではオプションルールに近い扱いで、ゲームマスターとプレイヤーが紳士協定で重量問題でムチャをしないなら、無視しても良いものになっています。地味にENCが魔法の発動判定へのペナルティに加わる、というものも無くなってます。

 

戦闘

戦闘ラウンドを構成するフェイズ:3版は「行動発表」「アクション」「記録」のフェイズに対して、4版/RQGでは「移動」「行動宣言」「アクション」「記録」のフェイズで構成されます。
3版は「意図の変更」と「移動と他の行動が同時進行」するため、細かな管理をしている印象です。
4版/RQGではザックリとした行動宣言を柔軟に運用しつつ、移動は先に処理してしまうように、リアリティよりは運用のしやすさを意図したものという印象です。

防御の回数:3版は1戦闘ラウンドに行なえる防御行為(受けと回避)は極めて限定的であり、複数回の攻撃に晒されることは致命的でした。4版/RQGでは防御行為は複数回行うことが前提のデザインとなっており、冒険者の生存性は飛躍的に向上しています。

アーマー:3版のプレートは8点装甲、他にもアーマーの重ね着のオプションルール、鍛剣呪付などのルールもあり、装甲は高くなる要素がありました。4版/RQGのプレートは6点装甲であり、重ね着も限定的であり、装甲値は3版に比べると低くなります。

成功率が100%以上の攻撃/受け:3版では成功率を2等分して攻撃/受けの回数を増やすオプションが提示されていました。4版/RQGでは100%を超える超過分を双方にペナルティと課すことで、相手の失敗率を高め、決着がつきやすくなる改善が試みられています。

 

魔術

魔術に関するルールは全般的に変更点が多い領域です。3版では汎用世界を想定していたルールを、4版/RQGではグローランサ世界に合わせてリデザインされています。

精霊戦闘:3版は「魔力ポイントの抵抗ロール」で処理。4版/RQGでは〈精霊戦闘〉技能を用いた対抗判定で処理されます。

精霊魔術:3版では修得できる呪文数は【知力/INT】により制限されていました。4版/RQGでは【魅力/CHA】による制限に変更されています。

神性魔術:大幅に変更されたため、最もアップデートが必要な部分のひとつです。3版では入信者にとって使い捨てでしたが、4版/RQGではリソースとなるルーンポイントは入信者でも回復可能になっています。

魔道:同じく大幅に変更されています。変わりすぎているので詳細は別コンテンツを参照してください。