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グローランサの魔法_魔道を知る

RQGの基本ルールに掲載されている魔法体系は「精霊魔法」、「ルーン魔法」、「魔道」の3種類です。
「魔道」はルーンクエストが版更新を重ねる中で、3版から追加された概念です。
ルーンクエスト4版となるRQGでは、細かなシステムが変更されているので整理しておきたいと思います。

魔道師 (Image Creat by Bing)

魔道とは?実践者はどんな集団?

「魔道/Sorcery」は学問であり、知識であり、技術です。
「魔道師/Sorcerer」は世界法則を学び、その法則を論理的に操作して、その性質を利用して目的の効果を生み出します。
魔道はルーンクエストの魔術体系の中で最も概念的に柔軟なアプローチであり、その呪文は潜在的に最も強力です。
(大量の)マジック・ポイントを使うことで、魔道師は呪文の基本的な特性を変えたり、範囲や持続時間、さらには強さまで変えたりすることができます。

ドラゴン・パスでは、以下の集団が魔道を実践しています。

ランカー・マイ教団:ルーン・カルトの中では極めて少数派となりますが、ランカー・マイ寺院では魔道を入信者たちに教えることがあります。ランカー・マイ教団は図書館のコレクションから限られた数の魔法の呪文を教えるため、呪文の選択肢はかなり狭いものとなります。

マルキオン教徒(Malkioni):“見えざる神”を最高の創造主として崇拝する者たち。近年の戦乱を通じて西方からマルキオン教徒の傭兵たちがドラゴンパスに来ており、その中には魔道を使う者たちもいます。

アイオロス派(Aeolianism):アイオロス派では“見えざる神”はあまりにも遠く、直接崇拝できる近しい存在ではないと考えています。“見えざる神”の代わりに、聖オーランス、聖チャラーナ・アローイ、聖イサリーズ、聖ランカー・マイ、聖ユールマルを、創造主の個性化や創造として礼拝します。サーター王国南部のヒョルトランド出身のものたちに多く見られます。

ルナー帝国:ルナー帝国には多くの魔道学校があり、その一部はカルマニア帝国にまで遡ります。ルナー・ターシュ出身の冒険者の中には、ルナー帝国の魔道学校の教育を受けた魔道師がいるかもしれません。

 

魔道を実践するためのルール要素

魔道を実践するためには以下のルール的な要素が必要となります

読み書き技能:魔道は読み書きの学問であり、魔道師はその〈読み書き〉技能よりも魔道呪文技能を高めることはできません。

魔道ルーンのマスター/Mastering Runes:魔道師のルーンに対する理解度は技能や特性値ではなく、ルーンを操作できるほどルーンを理解しているか、理解していないかのどちらかである、とされます。キャラクターは特性値として〈ルーンとの親和性〉を有していますが、それとは別物として「魔道ルーン」の理解が必要となります。ぶっちゃけ、該当する魔道ルーンをマスターしていればマジックポイントの消費量が抑えられるというシステム要素です。

魔道テクニックのマスター/Mastering Techniques:魔道には「命令/Command」、「結合/Combine」、「分離/Separate」、「召喚/Summon」、「解除/Dispel」、「切開/Tap」の6種類の魔道技巧が存在しています。 魔道ルーンと同様に、魔道技巧を十分に理解して操作できるようマスターしているか、していないかである、とされます。これも、該当する魔道技巧をマスターしていればマジックポイントの消費量が抑えられるというシステム要素です。

個々の魔道呪文技能:魔道呪文は様々な種類がありますが、全て別々の魔術系技能として修得し、技能値を成長させていく必要があります。

フリーINT/Free INT:魔道は魔法効果を柔軟に操作することができますが、その際に論理式を展開するメモリー空間が必要となります。

 

魔道は強いの?それとも弱いの?

ルーンクエスト3版では猛威を振るった(?)魔道ルールですが、RQGでも同様に強いのか?それとも弱いのか?
状況によるというのが正論回答ですが、一般論として特徴は以下の通りです。

戦闘中に魔道発動させるのは大変:ルーン魔法や精霊魔法と比べると、発動に要する時間が長くかかります。焦点具無しで精霊魔法を使うときと同様に、まず1戦闘ラウンドは呪文発動の準備のために費やす必要があります。さらに戦局を変えるだけの威力で発動しようとすると、さらに発動時間が延びる傾向があります。

持続時間の伸ばして事前準備することは可能:そもそも戦闘中にバフ呪文をあわてて使おうとすることが間違いです。魔道の強みである効果操作を行い、戦闘前に発動させておくことが強みとなります。

マジックポイントが慢性不足:魔道の発動に要する消費リソースはマジックポイントです。時間経過とともに自然回復するエコなリソースなので手軽に使えるものですが、魔道師が個人で用意できるマジックポイント量には限界があります。無理やり調達しようとすると、ルールの暗黒面を利用して堕落する道が見えてくるわけですが…《切開》とかね。

発動成功率に難あり:ルーン魔法や精霊魔法と比べると、魔道は個々の呪文ごとに技能として成長させる必要があるため、総じて発動成功率が低めになるという欠点があります。ただし、瞑想技能を用いたり、儀式的な発動を用いることで成功率を底上げすることが比較的簡単に行えます。対価として時間リソースが必要となるので、戦闘中の発動はしにくい、というところに繋がるわけですが。

高ポイントに効果操作すれば強い:魔道呪文は呪文効果を操作しないプレーンな状態では、それほど強力ではありません。しかし、追加でマジックポイントを費やすことで劇的に効果を高めることができます。もちろん無制限に効果操作できるわけではなく、フリーINTによる制限は受けることになります。

フリーINTによる制限:魔道師にとって重要な能力値、それは【知力/INT】です。魔道ルーンや魔道技巧のマスターにも関わる能力値ですが、それ以外にもフリーINTと呼ばれるメモリー容量をどれだけ空けておけるかが重要になります。

 

魔道を修得する方法は?

素質を持っている事:【INT/知力】が12以下のキャラクターは、魔道の本質を理解する理解力が足りていないため、魔道を修得できません。

魔道を教授する師匠から教わる:たいていの場合は6歳程度の幼少期に生徒として学び始めて、13~16歳ごろに魔道の基礎を理解できるようになります。何年もの学習が必要となります。

新たな呪文を学ぶ:師匠の下で修得した数種類の魔道呪文とは別に、新しい呪文を追加で修得することも可能です。他の魔道師の下で修行するか、呪文が書かれた本や巻物、石版などを研究することで修得の機会が得られますが、最低でも1季節程度の訓練や研究が必要とされます。