ウィザー日記 改め ホビー日記

徒然と趣味のことを綴る雑書

ハウスルール_シーンチャレンジ

以下は筆者が身内卓用ハウスルール運用するものを記載。
公式なものではないことを先に明言します。

「限られたプレイ時間の中で派手に暴れる」ことを意図して運用しています。

シーンチャレンジの考え方

次から次へと発生する問題に対して対処、これを必要なだけ積み重ねて、1つのシーンがどうなったか進める方法を通常の進行方法と定義します。

それに対してシーンチャレンジの考え方は、一連の問題解決をソリューションとしてパッケージ化し、先にまとめてそれらのパッケージを判定、成功度合いをトータルで判断し、一連の問題解決ができたか判定する、というものです。

 

ゲームマスターからのシーンチャレンジを提示する

氏族を訪れた部族の王族を歓待するという場面を設定してみましょう。

シーンの大目的:部族の王族を丁重にもてなし、トラブルなく去ってもらう

(1)まずは挨拶から
ゲストをもてなすためにホストが歓待の挨拶を上手く行えたか、慣例からくるマナーを守れるか、あるいは感情にうまく訴えかける言葉を発せられたかが試されるでしょう。
設定した試練:代表者による〈ヒョルトの民の習慣〉または〈雄弁〉技能判定

(2)もてなすには相手をよく知ることだ
ゲストとなる部族の王族が何を考えているかを察することができれば、もてなしはうまくいくでしょう。
設定した試練:〈洞察(人間)〉

(3)さあ、もてなしの宴の準備をしろ
歓待の宴は大掛かりなものになると、氏族のものたちを適切に動かして万全の準備を行う必要があります。
設定した試練:代表者による〈家政経営〉技能判定

(4)乾杯の発声、そして歌え、踊れ!
宴会が盛り上げるために、歌や音楽は欠かせません。素晴らしい歌声や舞踏を披露することで、ゲストは大いに満足するでしょう。
設定した試練:雄弁/歌唱/舞踏/楽器演奏、いずれかの技能判定

(5)満足いただけただろうか?
最終的に相手が満足したか、ホスト役の人柄も大いに影響するでしょう。
設定した試練:代表者による【CHA x5倍】または〈魅了〉技能判定

 

「代表者による」と指定された試練は、冒険者のうち代表者1名だけが判定を試みることが出来ます。

「そのシーンにいる全員」と指定された試練は、強制的に全員が判定を試みなければなりません。

特に指定がない場合、望む冒険者は誰もが判定を試みることが出来ます。複数名が成功すれば集計結果は良くなりますが、複数名が失敗するとマイナス集計が多くなります。

 

シーンチャレンジの結果集計

設定した試練の判定を行い、その判定の結果を集計します。

通常成功は+1点、効果的成功は+2点、決定的成功は+3点の加点となります。

失敗は-1点、ファンブルは-3点の減点となります。

合計がプラスならばシーンの大目的は達成され、マイナスならば達成されません。

 

ストックしておくと便利なネタ例

 

街での情報収集

(1) 言葉が通じることが基本です:〈ヒョルト語会話〉または〈交易語会話〉
(2) 地元の人の常識に合わせよう:〈ヒョルトの民の習慣〉
(3) コネがあればツテになる:(愛情や忠誠などの)適切なパッション
(4) 魅力的な人には口が軽くなるよね:〈魅了〉または【CHAx5倍】
(5) 相手から情報を引き出せるかな:〈商談〉〈言いくるめ〉〈魅了〉〈威嚇〉

森の中での逃走

(1) 走れ、とにかく走れ!:そのシーンにいる全員【DEXx5倍】
(2) 倒木だ、飛び越えろ!:そのシーンにいる全員〈ジャンプ〉
(3) 急な傾斜を乗り越えろ:そのシーンにいる全員〈登攀〉
(4) 走りすぎた、迷わずに進むには:〈視力〉または〈追跡〉
(5) そうだ、最後も走るのだ:そのシーンにいる全員【DEXx5倍】

 

流行り病を防げ

(1) 次々と運び込まれる病人たち:〈病気治療〉
(2) 湯を沸かせ、病人たちを凍えさせるな:〈家政経営〉
(3) 病の精霊が近寄れぬように:〈礼拝〉または【Powx5倍】
(4) 治療の薬草が足らぬぞ、集めるのだ:〈植物知識〉または〈商談〉
(5) あとは患者たちの体力次第だが:〈病気治療〉

 

やり手の交易商人が来たぞ

(1) まずは彼らの商品を見てみようか:〈鑑定〉
(2) 信頼できる商人だろうか?:〈洞察(人間)〉
(3) さあ、まずは軽く舌戦から:〈交易語会話〉
(4) 掘り出し物が高すぎるぞ?:〈商談〉
(5) またの出会いが楽しみだ:調和のルーン

 

氏族内でも揉め事はあるよな

(1) 意地を張れ、なめられたら終わりだ:〈威嚇〉〈雄弁〉〈言いくるめ〉のいずれか
(2) バーンターの法に従い決着をつけよう:〈ヒョルトの民の習慣〉
(3) 勝負だ、殴れ、蹴れ!:〈拳〉〈蹴り〉〈手技〉のいずれか
(4) 倒れるな、気合だ:【STRx5倍】【CONx5倍】【POWx5倍】のいずれか
(5) 喧嘩が終わったら和解の酒を酌み交わせ:〈魅了〉または〈歌唱〉

 

隣氏族と揉め事だ

(1) 意地を張れ、なめられたら終わりだ:〈威嚇〉〈雄弁〉〈言いくるめ〉のいずれか
(2) オーランスの法に従い決着をつけよう:〈ヒョルトの民の習慣〉
(3) 剣を抜け、盾を構えろ!:〈近接武器〉〈盾〉〈回避〉のいずれか
(4) 倒れるな、気合だ:【STRx5倍】【CONx5倍】【POWx5倍】のいずれか
(5) さあ、勝負がついたのだから恨みっこは無しだ:〈応急手当〉または〈名誉〉

 

氏族同士の交流会

(1) まずは挨拶から:〈ヒョルトの民の習慣〉または〈雄弁〉
(2) 宴のために獲物を仕留めろ:〈飛び道具〉または〈穏やかな死〉
(3)もてなしの宴の準備を:〈家政経営〉
(4) 乾杯の発声、そして歌え、踊れ!:〈雄弁〉〈歌唱〉〈舞踏〉〈楽器演奏〉のいずれか
(5) また逢う日まで、神々の祝福あれ!:〈礼拝〉

 

紛争の仲裁

(1) まずは挨拶から:〈ヒョルトの民の習慣〉または〈雄弁〉
(2) 私の公正さを信じてほしい:〈魅了〉または調和のルーン
(3) さて、当事者たちの言い分を聞こうを:〈洞察(人間)〉
(4) 仲裁を聞き入れてもらえぬか?:〈商談〉〈雄弁〉〈威嚇〉のいずれか
(5) 聞き入れぬのならわかっているよな?:〈合戦〉

 

牛泥棒

(1) さあスポーツの季節だ、みんなついてくるか?:代表者の〈雄弁〉
(2) さあ、みんなついて来い:〈合戦〉
(3) 気づかれぬように忍び寄れ:〈隠れる〉または〈忍び歩き〉
(4) 落ちている牛は拾っていこう:〈農業〉
(5) 落ちている羊も拾っていこう:〈放牧〉

 

呪詛を解け

(1) おや、不思議な気配だ:〈精霊知識〉
(2) 呪詛を打ち破る方法はあるかな:〈カルト知識〉
(3) 呪詛を払う儀式を行うぞ:〈瞑想〉
(4) 守護神よ力を貸したまえ:〈礼拝〉
(5) 我が力をみよ:呪詛に対抗できるいずれかのルーン

グローランサの魔法_ルーン鉱

RQGではキャラクター作成時点で「一族の家宝/Family Heirloom」の結果として「ルーン鉱」を入手する可能性があります。
そのルーン鉱について解説してみましょう。

ルーン鉱の武具 (Image Creat by Bing)

グローランサの金属について

グローランサの金属については「RuneQuest Rune Fixes(リンク)」で詳細ルールが公開されています。コアルールに記載されていないものの、実質的には標準的なルールとして扱われることが想定されています。

グローランサにおける金属についての設定としては…

・すべての金属は神々の骨から採掘されたものであ
・死んだ神のものもあれば、まだ生きている神のものもある。
青銅は最も一般的な金属で、多くの場所で地球から採掘される。
グローランサは地球ではないので、ここで「青銅」「鉄」「金」などと名付けられた金属は、地球上の金属の類似品であり、同一のものではない

というものです。

神々の骨 (Image Creat by Bing)

青銅はどんな金属?

グローランサにおける青銅は、日常で利用される金属の代表格です。

純粋な青銅として採掘されることもありますし、銅と錫の合金として作ることもあります。魔法を使わない通常の鍛造でも十分に使える武器や道具、防具を作ることができます。

これらの日常的な金属加工の鍛冶師たちは「赤鍛冶」と呼ばれ、魔法金属である鉄を扱う「黒鍛冶」とは異なる技能が求められます。
ちなみに腐食して錆びていない青銅は赤っぽい黄金色だったりします。

青銅は後述する「呪鍛」の秘伝が存在しないため、ルーン鉱には分類されないことが多いです。

 

ルーン鉱(Rune Metal)と呪鍛(Enchanted Metals)とは?

グローランサでは金属に魔法的な処理を施すことができ、特別な魔法の特性を引き出すことができます。
普通の青銅と区別するため、それら特殊な金属をルーン鉱(Rune Metal)と総称します。

また、ルーン鉱から特別な特性を引き出す魔法的な処理の事を「呪鍛(Enchanted Metal)」と呼びます。

これはカルトの中でもルーン・プリーストたちなど一握りの者たちのみに伝えられる秘伝の知識であり、カルト外に漏らすことはありません。カルトによって呪鍛できる金属の種類が制限されています。

一部の純粋なルーン鉱で作られた武器は呪鍛することで「魔法の武器」となります。通常武器による攻撃を完全に無効化する魔法生物や精霊に対してもダメージを与えられるようになるため、冒険者にとっては垂涎のアイテムと言えるでしょう。

 

どんなルーン鉱があるの?

以下のようなものが知られています。


銅は比較的柔らかい金属であり、加工も容易なため、日常品の素材として用いられることがあります。
銅は青銅よりも柔らかいため、青銅の武器を傷つけることはできませんし、防具にした場合は打撃を受けると破損しやすいため、武具に用いられることはあまりありません。

しかし、呪鍛することで銅は破損しにくい特性を引き出すことができ、青銅と同等の硬さを得ることができます。

呪鍛した銅製の武器や盾は、武器ヒットポイントに対するダメージ処理において、武器ヒットポイントを2倍と見なします。呪鍛したブロードソードの武器ヒットポイントは12点ですが、24点を超えるダメージを受けたときに破損することになります。

防具としては青銅よりも薄くすることができ、非常に軽量なものが作られます。ルール的には呪鍛した銅製の防具は重量エンカンブランスが通常は1/2、ただしアーマー値は通常より1点低くなります。

銅は大地のカルトの金属とされています(大地の神々の骨)。大地のカルトには《呪鍛(銅)》のルーン魔法が伝えられています;アーナールダ、バービスター・ゴア、マーラン・ゴア、アルドリア、アズリーリア、タイ・コラ・テック、カラドラとオーレリオンのカルトなど

 

グローランサでも金は貴金属として装飾物や貨幣として用いられる金属です。青銅に比べると重量エンカンブランスは2倍となり、非常に重い金属です。

呪鍛された金は輝く特性が引き出されます。暗闇では優しく光り、光を発する呪文の効果が2倍になります(照明として照らす範囲距離が2倍)。
呪鍛した金は武器や防具として十分な硬度を得ますが、金は非常に重く高価であるため、金の特別な性質を利用したいと考える人の多くは、青銅製の鎧に金メッキを施すのが好ましいと考えています。

金は天空のカルトの金属とされています。天空のカルトには《呪鍛(金)》のルーン魔法が伝えられています;イェルム、イェルマリオ、カラドラとオーレリオンのカルトなど

 

グローランサの鉄は、魔法をかけていない状態でも超自然的な性質を持っています。
1つ目の性質は魔法発動を阻害する影響力、2つ目はエルフやトロウルなどに対する毒性です。

鉄は、魔法を唱える確率と魔法の影響を受ける確率の両方をENC1点につき5%減少させます。したがって、鉄製の甲冑(12ENC)を着ている人は、装着者にかけられた呪文は60%の確率で無効化され、装着者自身の魔法発動には-60%のペナルティがかかります。

ある種の古の種族は鉄に弱い。鉄製の武器がエルフやトロウル(およびその同族種族の一部)に対してダメージを与える際、アーマー値を超えたダメージは2倍になる。人狼のように通常の武器に耐性を持つクリーチャーに対して、鉄は通常のダメージを与えることができる。

呪鍛された鉄は硬度が引き出されて鋼になります。鋼の武具は青銅製の道具の1.5倍のアーマー値や武器ヒットポイントを得ます。また、鋼は魔法の発動に対する影響が無くなります。

鉄はモスタリの金属とされています。しかし、様々な戦争カルトが呪鍛の秘密を盗んだともされたといい、戦争のカルトには《呪鍛(鉄)》のルーン魔法が伝えられています;オーランス、フマクト、ストーム・ブル、バービスター・ゴア、ガガース、ヴァリンド、イッグ、カラドラとオーレリオンのカルトなど

 

グローランサの鉛は重くて光沢が無い金属です。青銅に比べると重量エンカンブランスは1.5倍となります。音をたてたり光を反射しにくいので、隠密技能へのペナルティがありません。

呪鍛した鉛は鈍器としての威力が引き出されます。具体的には武器ダメージが+2されます。呪鍛製のヘビーメイスは1D10+4のダメージを与えます。

鉛は闇のカルトの金属とされています。闇のカルトには《呪鍛(鉛)》のルーン魔法が伝えられています;アーガン・アーガのカルトなど

 

水銀とアルミニウム

グローランサにおける水銀とアルミニウムは同じ金属の異なる形態を指します! 〈製作(水銀)〉の技能ロールに成功することで、水銀をアルミニウムにしたり、その逆に形態に変えることが出来ます。

呪鍛した水銀/アルミニウムは水に沈まないという特性が引き出されます。水泳技能へのペナルティがありません。

水銀/アルミニウムは水のカルトの金属とされています。水のカルトなどには《呪鍛(水銀/アルミニウム)》のルーン魔法が伝えられています。

 

銀の短剣 (Image Creat by Bing)

グローランサの銀は、通常の状態でも人狼やレイスなど、通常は魔法でしか影響を受けない生き物にダメージを与えることができるという特殊な性質を持っています。ただし、銀は非常に柔らかく、武器としては棍棒やスリング弾にしか適していません。

呪鍛した銀は青銅と同様の硬度が得られるので、剣や短剣などの武器として用いることができます。

銀は風のカルトの金属とされています。風のカルトなどには《呪鍛(銀)》のルーン魔法が伝えられています;オーランス七母神のカルトなど

 

錫にはほとんど魔法の力はありません。少量の錫を銅と合金にすると、青銅ができます。ほとんどの錫はこの目的のために使われます。

 

 

グローランサの魔法_魔漿石

RQGではキャラクター作成時点で「一族の家宝/Family Heirloom」で「魔漿石/マジック・クリスタル」を入手する可能性があります。
スターターセットのプレ作成キャラクターのうち、ヴァサナ、ヤニオス、ヴィシ・ダン、アランダ、ナレス、多くのキャラクターが「マジック・ポイント蓄積魔漿石」を所持しているくらい、グローランサでは見かける機会が多いマジックアイテムです。
その魔漿石について解説してみましょう。

魔漿石 (Image Creat by Bing)

そもそも「魔漿石(Magic Crystal)」とは?

「魔漿石(Magic Crystal)」については「RuneQuest Rune Fixes(リンク)」で詳細ルールが公開されています。コアルールに記載されていないものの、実質的には標準的なマジックアイテムとして扱われることが想定されています。

グローランサにおける設定としては…

・死んだ神々や傷ついた神々の血が「魔漿石(Magic Crystal)」である
・神々の血が結晶化したものであり、破壊することは出来ない
・大別すると「POW蓄積型」「パワー型」の2種類がある
・魔漿石と同調を試みることで、どの種類のものか判明する
・「POW蓄積型」については、複数個を所持して活用可能
・「パワー型」については、一度に1種類しか同調できず、複数個を同時活用は不可

というものです。

 

POW蓄積型の魔漿石とは?

スターターセットでは「マジック・ポイント蓄積魔漿石」と記載されているものが、POW蓄積型の魔漿石です。「POW蓄積型の魔漿石」と「マジック・ポイント蓄積魔漿石」は同じものとなります。

ルーンクエスト2版時代にはマジック・ポイントの概念がなく、POWを一時的に消費するというルールでした。そのため、「マジック・ポイントを蓄積する」という効果にも関わらず、POW蓄積型という名称が名残で残っているようです。

発見される魔漿石の約70%はPOW蓄積型の魔漿石だと言われています。

このタイプの魔漿石の使い道は2つです。

魔漿石のPOWを上限としてマジック・ポイントを蓄積する

・精霊を1体だけ封じ込める

前者には魔漿石のPOWの大小が関係しますが、後者の使い方の場合はPOWに関係なく1体の呪縛となります。
《魔力封印呪付》と《呪縛呪付》の効果を持ち、どちらかの用途で使用できるマジック・アイテムと考えると良いでしょう。

パワー型の魔漿石とは?

特別なパワーを持った魔漿石は様々なものがありますが、共通するのは「同調」が必要となる、というものです。

・パワー型の魔漿石との同調には1週間を要する
・POW抵抗ロールで打ち勝つことで魔漿石と同調できる
・POW抵抗ロールに負けると、同調を試みた者はPOWを少し失う
・一度に同調できる魔漿石は1つだけであり、新たに魔漿石と同調すると既存の魔漿石との同調は失われる

 

どんなパワーが得られるの?

パワー型魔漿石には様々なタイプのものがありますが、以下のようなものが知られています。

治癒焦点魔漿石(Healing Focusing):このタイプのパワー型魔漿石は、同調した冒険者が唱えるヒーリング・スペルの効果を2倍にします。つまり、《治癒3》呪文は、6ポイントの治癒効果をもたらしますが、コストは3マジック・ポイントしかかかりません。ただし、このクリスタルは、そのクリスタルのPOWの数だけヒーリング効果を倍増させることができます。つまり、POW1点の治癒焦点魔漿石では、1ポイントの追加治癒力しか得られません。

検知魔漿石(Sensitivity):このタイプのパワー型魔漿石は、検知呪文で消費するマジック・ポイントを1点少なくします。1点の検知呪文であれば魔力ポイントを消費せず、2点の検知呪文であれば1点の魔力ポイントで済みます。もちろん、冒険者は検知呪文を知っていなければなりません。 このパワー型魔漿石は、一日にPOWと同じ回数だけ効果を発揮します。
※POW蓄積型のような汎用性はありませんが、マジック・ポイントを再チャージする手間が掛からない、というところがメリットのようです。

自然回復型魔漿石(Twice POW Yielding):このタイプのパワー型魔漿石は、同調者が呪文発動する際、魔漿石のPOWに等しいマジックポイントを提供します。冒険者と同様に6時間ごとにPOWの1/4のマジック・ポイントを自然回復します。ただし、マジック・ポイントが0になった魔漿石は事実上破壊され、ただの小石になってしまいます。

効果倍増魔漿石(Power Enhancing):このタイプのパワー型魔漿石は、同調者が《治癒》以外の精霊魔法を使用する際、魔晶石のPOWを増加の上限分として、可変ポイントを2倍とします。

呪文強化魔漿石(Spell Reinforcing):このタイプのパワー型魔漿石は、同調者が攻撃的に魔法を使用する際、POW抵抗ロールに魔漿石のPOWを加算して抵抗克服を試みます。精霊戦闘では役に立ちません。

呪文増幅魔漿石(Spell Strengthening):このタイプのパワー型魔漿石は、呪文で《抵抗》や《盾》など魔法的な防御を突破する際、魔漿石のPOWを呪文強度に加算します。

呪文抵抗魔漿石(Spell Resisting):このタイプのパワー型魔漿石は、同調者に対して敵対的な魔法が使われた際、POW抵抗ロールに魔漿石のPOWを加算して抵抗します。精霊戦闘では役に立ちません。

対霊加護魔漿石(Spirit Supporting):このタイプのパワー型魔漿石は、〈精霊戦闘〉技能に、魔漿石のPOWごとに+10%ボーナスを与えます。

呪文容量増設魔漿石(Spell Storing):このタイプのパワー型魔漿石は、精霊魔法の記憶または精霊呪縛の上限数算出に関してのみ魔漿石のPOWを同調者のCHAに加えます。

欠陥のある魔漿石:このタイプのパワー型魔漿石は、「混沌」に汚染されているため様々な欠陥を持っています。上記のパワー型魔漿石のボーナスがペナルティに反転しているものであったり、一度同調すると死ぬまで同調を解くことが出来ないものであったり、様々です。

 

 

グローランサの魔法_ワイター

RQGの基本ルールに掲載されている魔法体系は「精霊魔法」、「ルーン魔法」、「魔道」の3種類です。
「ワイター(Wyters)」はそれらの魔法体系に共通した概念となります。

 

ワイターとは?

共同体の中核となる「守護精霊 (Guardian Spirit)」のことを、ヒョルトの民はワイターと呼んでいます。グローランサでは様々な文化、様々な魔術が用いられていますが、ほとんどの共同体に共通する概念です。

ワイターは共同体の守護精霊です。それは、特別な権限と能力を授けられた、その共同体の指導者と構成員につながっている魔法のような存在です。
ワイターと結びつく共同体は様々であり、村、軍の連隊、寺院、氏族、部族、そして都市、すべてに関連しています。
情熱(パッション)が結ばれた共同体はいずれもワイターと結びつきます。ワイターは共同体にとって強力な力の源であり、最も貴重な宝でもあります。
共同体が存在しなくなれば、ワイターとの絆も失われます。
ワイターを失えば、共同体も保てなくなります。
共同体の構成員は他の共同体に移ったり、去ったり、おそらくその地を離れるでしょう。
個々のワイターの起源はさまざまです。
ワイターには死んだ英雄の精霊、地霊、神の子供たち、人工の精神的被造物、絶滅した精霊の魂、知恵あるエレメンタル、そして他の多くの可能性が含まれます。
起源が何であれ、これらの不思議な存在は、ヒーロークエストを通じて、精霊と共同体を結びつける絆を得てワイターとなります。

 

ワイターの能力は?

・ワイターは共同体を代表する人物1人と絆を得る。ワイターはその指導者と直接コミュニケーションをとります。指導者はワイターがあたかも同盟精霊であるかのように、その範囲内の場所に移動し、物事を知覚し、呪文を唱えるなどの方法でワイターに指示することができます。
・ワイターは何らかの憑代に宿る必要があります。神像や塚、あるいは武器や動物のようなより小さな物、あるいは連隊の軍旗など、世俗的な世界では特定の神聖なものに居住しなければなりません。
・ワイターは、繋がりを得ているワイターの指導者が知っているルーン呪文や精霊魔法を投射することができます。ルーン呪文を唱えるとき、ルーンポイントの代わりにPOWを消費し、成功のチャンスはそのCHA×5に等しい。
・ワイターは、物質界の憑代からある程度の距離まで離れることができます。
・ワイターは、それを共同体にもたらしたヒーロークエストの内容に応じて、1つまたはそれ以上の精霊の特殊能力を有しています。これらの能力は、POWを消費することで発動されます。
・ワイターはマジックポイントを自然回復することができません。共同体はワイターへの礼拝儀式を通じて、共同体の構成員がマジックポイントを捧げることで回復することができます。
・共同体のメンバーは、その共同体と情熱(パッション)を交わす必要があります(例:忠誠/氏族、忠誠/部族、など)。
・ワイターは、共同体の規模と歴史に基づく上限まで、その構成員から捧げられたPOWを受け取り、ワイター自身のPOWを高めることができます。ワイターのPOWが0まで減少した場合、そのワイターは消滅し、コミュニティはもはや存在しなくなり、結束を失い、自然に解散します。そのコミュニティに関連するすべての情熱(パッション)は失われます。

 

グローランサの魔法_呪付

RQGの基本ルールに掲載されている魔法体系は「精霊魔法」、「ルーン魔法」、「魔道」の3種類です。
「呪付/Enchantment」はそれらの魔法体系に共通した概念となります。

呪付とは?

エンチャントメント (Image Creat by Bing)

魔法効果を永続化させる魔術的装置「呪付 (Enchantment)」です。
通常は物質的な器物、生物の身体部位、地面などの土地に対して施されます。それらの物体にルーンを描き、対価となるエネルギーを注ぎ込むことで呪付が作られます。

大抵の場合、対価となるエネルギーは術者の【POW/精神力】能力値です。

ポーションのような消耗品ではないマジックアイテムのこと、とイメージすると大体あっていると思います。

呪付の実践者は?

様々な種類の呪付が存在しますが、対応した呪文を使用する必要があります。これらの呪文の多くは、魔法の専門家であるシャーマン、ルーンプリースト、ソーサラーに伝わっています。
特別な呪付アイテムはカルトの秘伝であることも多く、そのようなアイテムは貴重なものとなります。

対価となる【POW/精神力】を捻出する必要がありますが、ルーン・カルトのメンバーはルーンポイントの獲得、シャーマンはフェッチのPOW向上など、他の用途でも消費することが多いため、呪付アイテムの製作は慎重に検討される行為です。

 

呪付は役に立つの?どんな呪付があるの?

はい、非常に役に立ちます。一般的な呪付アイテムには以下のようなものがあります。

呪縛呪付(Binding enchantment):異界の存在である精霊を物質界に留める呪付です。精霊を封入する器のようなもので様々なメリットがあります。詳細は『呪縛した精霊を使役する』を参照ください。

魔力封印呪付(Magic Point Enchantment):マジックポイントを一定量蓄えておくことができます。マジックポイントの自動回復機能はついていないので、都度チャージする必要があります。瞬間的に大量のマジック・ポイントを消費する魔道師にとって馴染み深いアイテムです。

呪文封印呪付(Spell Matrix Enchantment):対象となる呪文の魔法体系によってもたらされる恩恵は異なります。
精霊魔法の呪文封印;呪付アイテムと接触している間、封じられている精霊呪文を発動することができます。
ルーン魔法の呪文封印;呪付アイテムと接触している間、封じられているルーン呪文を1回だけ発動することができる。発動成功率は[使用者のPOW x 5%]となる点が通常とは異なる。呪付アイテムは適切な寺院で適切な礼拝儀式を行うことで、再チャージすることができます。
魔道魔法の呪文封印;RQGコアルールの範囲では別ルール「呪文の書き写し(Inscribing Spells)」に統合されたため、対象外となりました。

 

具体的な呪付アイテムの例

スターターセットの冒険者たちが保有しているアイテム。

《治癒2》の呪文封印具であるベルトのバックル:ヴォストールの所持品
《魔の矢2》の呪文封印具であるコンポジットボウ:ナゼムの所持品
《筋力(2)》の呪文封印具である巻きつくサーペントの金の腕輪:ヴァラコスの所持品
《魔術発見》の呪文封印具である、とさかのついたドラゴニュートの小さな石像:ソラーラの所持品。「使用には1ルーンポイントが必要」と書かれているが、コアルール準拠だと不要になります。

グローランサの生物_スコーピオンマン

スコーピオンマン(Scorpion men)

混沌の諸相で鋏爪2本を得たスコーピオンマン (Image Creat by Bing)

概要

グローランサではどこにでも存在する混沌の種族。
・人間とサソリのケンタウルスのようなもの
・頭、胸、腕、は人間のものだが、腹部、尾、六本の後脚はサソリのものである
・完全な哺乳類ではないため、ビーストマンの仲間とはみなされていない
スコーピオンマンは人間の武器と尻尾の針を同時に使って戦う

 

関連する神話

・黄金時代からペローリアでは知られていた種族
・大暗黒の時代に混沌の軍勢として世界を侵攻した

 

生息地と生態

・1匹の女王スコーピオンを中心に、小さな集落をつくる
・主に岩の森山脈や大荒野に生息しているが、ブルーと同様にジェナーテラのほとんどの場所で見つけることができる

 

生物として

・女王スコーピオンは大量のもちもちした卵を産み続ける。
・孵化するたびに多くのオスと数人のメスが生まれる。
・女王スコーピオンが不在となるとメスは著しい成長を始め、新たな女王スコーピオンとなる

 


宗教

・種族の祖神バゴッグを崇拝する

 

文化

スコーピオンマンは人を食べることで知られている。
スコーピオンマンは共食いをする
・雑食動物
・彼らは非常に貪欲であり、極端な食糧不足の時には、何平方キロメートルもの動物とほとんどの植物を食べ尽くしてしまう
・他社を襲撃をしたり、(混沌の危険性に無知な)雇い主に護衛として雇われたりして生計を立てる




 

 

 

 

グローランサ神名録_ナイサロール

ナイサロール (Nysalor)

ナイサロール (Image Creat by Bing)

概要

・明るき者、白い光、啓発の神
・支配のルーン、光のルーン、混沌のルーンと関係あり
・曙の時代の終わり、完璧な神を創造しようとした人間の傲慢が究極の形に達した。
・ナイサロールの誕生と同時に、恐ろしい予兆が世界を震撼させ、1世紀近く続いた大きな闘争が始まった。
・現在、ナイサロールは崇拝されていない、
・破壊者アーカットがその神を殺してバラバラにし、破片を世界にばらまいた。
・ナイサロールの物語はよく知られており、道徳的な物語としてよく繰り返される。しかし、ほとんどの人は物語の一部しか知らない。
・ルナー人は、彼はラショラーナのアバターだと主張している。
・ナイサロールはペローリアの美術品には、第三の目を持つ輝く男として描かれ、座禅をかいて瞑想するポーズで地上に浮かんでいる。
・ルナーの描写では、しばしば月のルーンで後光が差している。

 

グバージ (Gbaji)

欺く者グバージ (Image Creat by Bing)

概要

・欺く者
・光のルーン、混沌のルーン、調和のルーンに関係あり
・グバージは曙の時代の終わりをもたらし、ジェナーテラの文明を破壊した。
・彼の混沌はペローリアからセシュネラまですべてのカルトと民族に感染した。
・グバージの邪悪な帝国の最盛期には、吸血鬼が公然と闊歩し、マリアの病の主は癒し手と同様に高く評価され、全都市の民衆に混沌の諸相が芽生えた。
・解放者アーカットはグバージとその帝国を滅ぼした。
・今日に至るまで、グバージの故郷ドラストールには下劣なモンスターがはびこっている。
・グバージの肖像はほとんど残っていない。グバージの姿は、西方人には悪魔のような姿、人間の形をした邪悪なパロディとして描かれている。彼のハンサムな顔は、たいてい唸り声で歪んでいる。
・ペローリア美術では、グバージは第三の目を持つエレガントで輝きのある男のような存在として描かれ、ほとんどの場合、地面から吊り下げられたり、瞑想中に内側から光を放ったりしている。

 

ラショラーナ (Rashorana)

ラショラーナ (Image Creat by Bing)

概要

・ラショラーナは解放者であり、第七の魂の女神であり、啓発の女神である。
・彼女は最後に造られた神々か、最初に造られた混沌の神々のどちらかである。
・彼女は多くの姿をとり、多くの奇妙な力を持っていたが、人間界にも神界にも興味がなかったために使わなかった。
・そのような自制は大いなる師の教えのひとつであった。彼女は啓発の力を持っていた。
・ラショラーナは不変の世界にとって厄介な存在であった。
・彼女はしばしば敵に呪われ、傷つけられ、あるいは滅ぼされそうになった。
・男性の姿であるアタルクスとしては去勢され、ジェルノティウスとしては石にされた。オセンタルカとしては不完全なものとして創造され、ナイサロールとしてバラバラに切断されて破壊された。しかし、ラショラーナは姿を変えて常に戻ってきた。
・ラショラーナは赤い女神の7つの古代形態のひとつであり、黒い月と関連している。